おかげさまで一年

おかげさまで、本日7/16で、パセミヤ再開して一年となります。
周年めいたことは一切せず、普段通りの営業です。

いろんなことがあった一年ですが、お世話になった皆様への感謝の気持ちで一杯です。
ありがとうございます。
今後ともどうかよろしくお願いします。

いろいろと計算してみると、ちょうど移転再開三周年の頃(2014年)が、
パセミヤ創業50年で、僕が手伝うようになって20年で、
姉が手伝うようになって10年になる(筈)ので、その時は何かしたいなと思っております。

橋と扉

庄内時代の後半は、よく自転車で大阪市内に行きました。
神崎川と淀川と2カ所、橋を超えるんですが、写真は2008年7月ころのもので、
この眺めがなぜか好きでした。

ドイツの哲学者ゲオルグ・ジンメルのエセーで、「橋と扉」という示唆に富む文章があって、
両義性に満ちた世界の中で、分かたれたところに橋を架けるということの意味、
閉じた空間から境界の外に出るときに扉の持つ意味を、
比喩というか象徴的存在として読みほどいています。

分断と結合を視覚的に表現する橋。
閉じた空間から外部へと誘う扉
こちらとあちら。
分断された世界をつなげようとする試み。

ジンメルを読むと、橋を越えることで、橋を架けることで
なにか新しい世界が開けるような気がしていました。

そういえば、昔、イタリア文学者の須賀敦子さんが、フランスの哲学者シモーユ・ヴェイユの思想を
「世界をよこにつなげる思想」と書いていたことが思い起こされます。

庄内時代もいくつか取材していただいたことがありましたが、
これでなにかが変わるんだなぁと取材中に感じたのが、
2009年5月発売のあまから手帖のときで、
下町のお好み焼き屋で、645の中判カメラのシャッター音が鳴る度に、
これから自分たちどこに行くんだろうと思ったことを覚えています。

今月で移転して、いち年になります。
もっと親しんでもらえるようにあれこれ考えています。
「変」なのか「偏」なのかはわかりません。「ヘン」な「お好み焼屋」ですが、
帰るときに「楽しかった」と言ってもらえたらそれでいいかのなと思っています。

 

後生畏るべし

先日のこと、お客様が、職場の後輩を連れてご来店。
お客様自身もお若いんですが、後輩となるとさらに若くて聞くと、平成生まれ。

落ち着いてからあれこれ話していると、
こちらの感覚と全然違うのが面白く。
僕たちが仕事を教えてもらったときのことと重ね合わせながらいろいろと考えました。

それなりに厳しい職場で教えてもらったことはとても感謝しているんですが、
先輩にも物怖じせず自分の考えを伝えることが出来るのは見ていて正直すごいと思う。

いろんな視点からの意見はとても大事で、まとめるのは大変かと思うのですが
そのお客様の職場、包容力があっていいなと思います。

帰られた後、あの子たちが、上に立って、ばりばりと仕事をこなすようになるときって
どんな仕事の仕方をしてるのかとても楽しみになりました。

そう考えると、論語にある「後生畏るべし、焉(いずく)んぞ来者の今に如(し)かざるを知らんや」という言葉は含蓄があるなぁと、
ま、その続きには、「四十五十にして聞こゆることなきは、これ亦畏るるに足らざるのみなり」とあって、けっこうばっさりで、そちら側の人間からすると焦るんですが。

パリ土産

パリのお土産でお客様にいただきました。

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こちらはパリの老舗ブーランジェリーのポワラーヌの小麦粉。お好み焼き用ではなくもちろんパン用です。
何作るか思案中

で、別のお客様に頂いたのがこちら

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サンジェルマンデプレにある食料品店ダ・ローザのレザン・オ・ソーテルヌです。さっそく食べたんですが馥郁たる香りで、絶対日本人はこの味のバランスの取り方はしないなぁと。濃厚芳醇で美味しい。コーヒーや食後酒ととても相性良さそうです。

ありがとうございました!

もうすぐいち年

早いもので移転してもうあと少しで一年になります。
再開したのは7月なんですが、具体的に話が動き出したのが6月にはいってからなので、
個人的にはもう一年経ったような気がします。

最初すすめていた物件の話がなかなか上手くまとまらず、
熟慮の上、結局断ったのが5月で、
不動産会社を変更していくつか提案いただいた中にあったのが今の場所でした。
実は庄内時代に漠然と家族で移転を考え始めた時に、最初に候補に上がった場所でした。
その時はすぐに他の方に決まったようで、諦めたのですが、
昨年、また提案いただいたので、下見して、その場で即決。
近くに大好きなお店があるのも決め手でした。

そこからはもう本当にあっという間でした。

とりあえずの第一目標の再開はなんとかクリアできたので、
次はもっともっと楽しんでもらえるように頑張ろうと思っています。